発展するお寺はここが違う!本気でお寺の将来を考える住職のための 寺院運営.com イメージ
寺院運営.com

寺院運営コムHOME

お知らせ

無料メールマガジン 寺院運営研究通信

明日のお寺を考える会
経営視点を持って先進的な取り組みを続ける寺院の研究会を開催

寺院活動診断チャート

成功者から学ぶ

寺と人を結ぶネットワークづくり

出版物

リンク集

問い合わせ



お知らせ

グリーフ・ケアについて

2013年12月03日12時

グリーフ・ケアについて、ある専門家の方からお話を伺いました。
その方曰く「現状の遺族に対するサポートではグリーフ・ケアなどメンタル面ばかりを重視しているけれど、それは遺族に対して支援しなければならないことの一面でしかない……」
確かに、メンタル面でのケアも大切ですが、大切な人を失ったことによる「苦しみ」は、「悲しみ」だけではないということです。

例えば、一家の家計を支えるお父さんが亡くなったとします。
遺族にとってはもちろん、「お父さん」という人がいなくなってしまった、悲しみがあります。
ですが、遺族にとって問題は悲しんでいる心だけではありません。
家計を支えている人がいなくなってしまったら、代わって誰が家計を支えるのか?
お母さんが働きに出なければならないとして、その就職はどうするのか?
もしもそれまで、亡くなったお父さんが働いていた会社の社宅に住んでいたとしたら、社宅を出なければならなくなるかもしれません。この場合、引っ越し先はどうやって探せば良いのか?
さらに、もしも小さな子どもがいたら、住所が変わることで、通っていた学校も転校しなければならなくなるかもしれません。すると、子どもが環境の変化に対応するためのサポートも必要になるかもしれません。
 
このように考えていくと、遺産整理や公的な手続きのサポートなども含め、遺族に対して支援しなければならないことはあらゆる面に及びます。
それらのサポートのひとつとして、悲嘆に対する心理面でのケア、つまり、グリーフ・ケアがあるというわけです。
 
一日でも早く、遺族が離別の苦しみから立ち直って、落ち着いた日常生活を取り戻して欲しいと考えると、こうした諸々の社会的な支援も、グリーフ・ケアと同等、もしくは、それ以上に必要になるのかもしれません。生活が安定しなければ故人に対する想いも、なかなかいい形には変化していかないのではないでしょうから、、、
 
これらの支援サービスが今、世の中にないとは言いません。
ただ、あるにはあるけれども、葬儀社をはじめ、それぞれの専門家が個別に対応していて、全体的なサポートには至っていない、というのです。
 
 
遺族に対する支援をすべて、葬儀社が葬儀のアフターフォローの中で完璧にこなすのは、至難の技です。
それぞれの専門家は、その得意分野で一生懸命、遺族を支えることしかできません。
 
もちろん、お寺だって同じです。お寺にしかできない分野がありますし、お寺ではできないこともあるでしょう。
 
 
今回、お話を伺った方は東日本大震災の際に被災地に行かれたそうですが、グリーフ・ケアの専門家であっても、あの大きな悲しみの前では、太刀打ちできなかったと言います。
グリーフ・ケアよりも、お坊さんのよむお経の方が、被災者の心には深く響いていたとおっしゃいます。技術や言葉、気持ちを超えたところに、宗教の力はあるようです。
このような支援は宗教者にしかできないことだと思います。
 
同時に、お話を伺いながら、遺族の悲しみや悩みをきちんと聞きその根本的な問題を理解して、俯瞰して見ながら、それぞれの専門家への橋渡しをするなど、さまざまな問題を整理して適切な対応がとれる位置にいるのもやっぱりお坊さんではないかな? と感じました。

寺院運営研究通信 vol.109より


お知らせ一覧に戻る



 
↑このページの先頭に戻る


株式会社鎌倉新書
〒103-0028
東京都中央区八重洲1丁目6-6
八重洲センタービル7階
TEL 03-6262-3521(代表) / FAX 03-6262-3529